日常とアートのツナガリ③

fucoは重度知的障害がある自閉症です。言葉はわずかです。そんな彼女は目的をもって行動しないような気がします。

好きなイクラやスィーツを食べる時、全然味わおうと食べず、結果として「あぁ、美味しかった」と言います。プールで着替える時も、腰巻きタオルを肩からかけ、全裸に水泳帽から被り始めたりします。喉が渇くからお茶を飲むのは難しいから、スケジュールにお茶と書いておきます。夏だから暑いからでは逆算できません。

アートでいうと今までと違うものにしよう、斬新なものにしようとは微塵も思いません。ただただ描き続けます。こう描いたらおもしろいなってより、こうなっちゃったと笑います。

こんな彼女だからこそ、日常もアートもくすりと笑うような場面や仰天する場面だらけで、なるほどなぁと思う事ばかり。

大事な教えたい事がある時はコツはいるけど、基本的にはそんな彼女の考えはシンプルでとても好きです。